番外編・ブログ名が「なみのり」のアツすぎる理由

あんふぃるみえーるは、フランス語で看護師の意味。単純に、私が看護師だから。

なみのりの理由は、ただ単にウィンドサーフィンが好きだから。中でもウェイブコンディション「波乗り」が好きだから。

今回は全くモロッコには関係のない番外編。

我儘ながら、ただの自分の満足のためだけにこの記事は存在しています。ウェットスーツを日本においてモロッコにきた私は、恐らく今世界中の誰よりもウィンドサーフィンを求めています。

以下、愛してやまないウィンドサーフィンへの熱い想いが続きます。覚悟してご覧ください。

 

 

ウィンドサーフィン(Windsurfing)とは、セイルボード(以降、略してボード)とセイルを接続した専用の道具を使用して、風を受けたセイルに発生する揚力と重力により波の斜面を滑り降りる推進力を主な動力源として水面を滑走するウォータースポーツである。ヨットとサーフィンを融合・発展させたスポーツである。ウィンドサーフィンをする人のことをウィンドサーファー(Windsurfer)という

-Wikipediaより引用-

 

ウィンドサーフィン。それは、日本では良くも悪くもマイナーなスポーツ。

『LIFE~天国で君に会えたら~』という実在したウィンドサーファーの話の映画が上映されたときに少しはやったそうです。あと、バブルにも流行ったそう。サーフィンと聞いて世間では、ショートボードやロングボードのサーフィンが有名であり、ウィンドサーフィンを知らない人ももちろんいます。厳密には、私はサーファーではなくウィンドサーファーなのです。ウィンドサーファーの中には、ショートボードとウィンドサーフィンを並行して行う方も中にはいますが、ウィンドサーファーの多くは、サーファーと混同されることを比較的嫌う傾向がある気がします。もちろん、私の主観にすぎません。そして、サーファーとウィンドサーファーの違いは、私にとって、海外で中国人と間違えられた時の感情とよく似てる気がします。きっとどちらもプライドの問題だからなのでしょう。

ウィンドサーファーはウィンドをすることに誇りを持っているし、風とともに生きていると言っても過言ではありません。サラリーマンは、コンディションのよい『風がある』平日に、「風邪があるから」と寒いギャグをかまして会社を休んで逗子の海に出勤していることも、しばしば。私は仕事柄そんなことはできませんでした。

 

なぜこんなにもウィンドサーフィンがウィンドサーファーを魅了するのか。

自分にとってのウィンドサーフィンの魅力を紐解いてみます。

 

・私とウィンドサーフィンとの出会い。

6年ほど前の12月。たまたま友人に誘われて、どんなものだか知らないまま、とりあえず、逗子のウィンドサーフィンのスクールに行きました。真冬の12月に海に入るなんで、普通の人は考えないでしょう。その日は幸運にも日差しが温かく、ウェットスーツを着ていると全然寒さを感じないほどで、非常に良いコンディションでした。だからこそ続けられたのかもしれません。

海の上に立ち、風を感じながら、海面をすすんだ時、なんて気持ちいいんだ~と感動し、終わってから浜で見た夕焼けにまた感動。日々狭い職場の中で狭い人間関係に悩まされ、ストレスフルで働いていた私には、この非日常がとても気持ち良かった。そして、病みつきになったのです。とにかくもう一回やりたい。せっかく一度きりの人生だしやりたいことはやりたいときにやろうと決心し、できる限り続けることにしました。

ウィンドサーフィンの原理として、風をセイルに受けて、風の力を動力にして、ボードを動かします。そのため、風向きと風速はもちろんのこと、海岸の向きや潮の流れ、波の向きや大きさ雲の流れから風をよんだり、コンディションを常に観察しながら全身を使って両手両足をバラバラに動かしながら進みます。ある人がいうには、世界一難しいスポーツだそうです。確かに、上達するなかで、うまくいかなくて悔しい経験もたくさんした、それだけに次のステップに上がれた時は毎回とても嬉しかった。はまる人にはとことんはハマるスポーツのようです。

 

・仲間との出会い。

ウィンドサーフィンをやってよかったと思うことは、沢山の仲間ができたこと。それも、老若男女、職種を問わず20代から60代までの友達ができた。一般社会では、自分よりもこれほど年齢の離れた人と知り合えても友達にはなれない。でも、スポーツを通して、フラットな友達として付き合えるのです。人生において大切なことを彼らと付き合うことで沢山学びました。これはほかの環境において、なかなか簡単にできないことではないでしょうか。仲間たちが、遠くに移住しても、彼らに会いに一緒に海に出るために遊びに行くこともできます。私の人生において財産となっています。また、初めて海で出会った人でも、ウィンドサーフィンを通していくらでも語り合うことができます。一人で海に出ることももちろんできますが、やはり仲間と一緒に同じ海に出ることで、楽しさや喜びを分かち合うことが幸せなのです。そして、終わってからの一杯が何よりも美味しいのです。

 

・たくさんのゲレンデがある。

本来、水面と風と道具さえあればできるスポーツ。ある程度のスキルが身についたら、風の強さや波の状態・波の角度などを考慮して、その都度ゲレンデを移動して好きなところで行うことができます。慣れない場所で行うことで危険も伴うのでその場所の注意事項などはしっかりと認識しておく必要があります。冬の西高東低の天気図が決まると、とても風が強くなります。その他、波の状態を予測して、静岡の御前崎まではるばる遠征したりもしました。御前崎での経験はとても大きく、まるで川のように潮の流れが速いため、何度か流されかけたことも。3時間海に出ていて、ほとんどの時間が海に流されているのに、たった1回成功して波に乗れただけで、その日はもう満足できるのです。だぶん、普通の人には理解不能なのだと思います。

また、ウィンドトリップとして、沖縄方面にウィンド旅行したり、日本を飛び出して、サイパンやメキシコにも遠征しました。そうするとまた、現地で現地にいるウィンドサーファーとも出会えて、色々話したりするととても楽しい。そもそもウィンドをきっかけにした海外旅行の経験から海外へ目が向くようになったのもひとつの要因でした。f:id:kei-iinuma:20170701052743j:plain

メキシコで見た、忘れられないオレンジ色の空。

 

・自然を感じる。

ただのスポーツではなく自然の中で行うスポーツであるため、リラクゼーションとなり、海にでるだけでとにかく癒される。日頃の疲れが吹っ飛ぶのである。波の音、風の音、雲の動き、日差し、海中には魚たちが泳いでいたり、ただ海面をプカプカしているだけで気持ちよく心が穏やかになります。たま、普段眺めることのできない沖から浜を見ることもできたりする。似たようなコンディションも似たような波もあるけど、同じ波と同じシチュエーションは二度とない。だからこそ、何回海に出たとしてもいつだってウィンドサーフィンする時間がとても愛しくなるのでしょう。

 

・海と対峙することで自分自身をコントロールする。

もちろんのことウィンドの技術も然りですが、刻々と変わるコンディションに合わせて、自分がどのような道具で海に出るのか(大体の人は何種類か道具を持っていて、コンディションに合わせて使い分けています)。また、いつでもどこでもできるわけではなく、自分の技術を正確にみつめ、ほかの人が楽しそうに海に出ていたとしても、自分にとっては危険なこともあります。そのときは海に出たい気持ちをぐっとこらえて自制する必要があります。挑戦と無茶をはき違えないようにといつもインストラクターの先生方に指導を受けていました。また、海の上で一回技に失敗したり、失敗が続いた後に、いかにして自分の悔しさを封じ込み冷静に自分を立て直すことができるか、という自己コントロールも大きな技術の一つであります。また、状況によっては、これ以上失敗したら潮に流されて危険だというシチュエーションもあります。そのようなとき、いかにして失敗せずに安全なエリアに帰ってくるかという勝負強さも知らない間に培われました。また、楽しいからといって、ずっと海に出ていると知らない間に疲労し思わぬ事故を生むこともあります。もう少しできる、もう少し海に出てたい…というところで上がらないと、一瞬の気のゆるみで失敗して道具を壊してしまったり、自分自身がけがをしたりすることになります。そのような自分自身を客観的に冷静に見極めることも非常に大切です。

 

※一般的にインストラクターの指示のもと、ウィンドサーフィンを行っていたら、危険な目にあうことはまずありません。私は、ウェイブコンディションが好きなため多少危険になりそうなこともあっただけです。なぜならなみのりあんふぃるみえーるだから…。

 

  

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日本においてきた私の大事な道具のセット。

ウィンドサーフィンで得た経験は、今の自分に間違いなく糧になっているはず。

以上、番外編終了。

 

続く。