大好きクスクス、バンドラディ
金曜日(vendredi)
金曜日は、ムスリムにとってとても特別な日。
モロッコでは、家族みんなでモスクに礼拝に行き、そのあと家族そろってクスクスを食べるのが習わし。金曜日にモスクの近くを通りかかると、たくさんの人が入っていくのを見かけます。
町のレストラン、定食屋さんでもクスクスは食べられるが、どこのお店も
「Chaque vendredi (毎週金曜) 」
と、記載されていて他の日は出してくれません。私はクスクスが大好きなので、以前、「今日もクスクス食べたーい」と駄々を捏ねてみたこともありますが、結果はダメでした。それもそろはず、あとから知ったのですが、クスクスは作るための行程が非常に多く、手間のかかる料理。
そもそもクスクスとは、
クスクス(アラビア語: كسكس、フランス語: couscous、英語: couscous、ヘブライ語: קוסקוס、kuskus)は、小麦粉から作る粒状の粉食、またその食材を利用して作る料理である。発祥地の北アフリカ(マグリブ近辺)から中東にかけての地域と、それらの地域から伝わったフランス、イタリアなどのヨーロッパ、およびブラジルなど世界の広い地域で食べられている。
クスクスの作り方
クスクスの調理に用いられる専用のクスクス鍋というものがあり、二段になっていて下段でスープを煮て、その蒸気で上段のクスクス粒を蒸す仕組みになっている。フランス語ではクスクシエ(couscoussier)、アラビア語では下段をタンジュラまたはグドラ、上段をクスカスと呼ぶ。かまどやコンロの口が2つあれば、鍋を二つにしてタージーン(طاجين)と呼ばれる具入りのスープとクスクス粒を別々の鍋で調理することも行われている。マグリブの家庭ではタージーンの汁と上に浮いた脂でクスクス粒を煮ることも多い。モロッコでは食べる直前に汁をクスクスにかける。クスクス鍋でクスクスを蒸すのは時間と手間がかかるが、本格的に蒸したクスクスの食感は他の調理法とは比べものにならないふっくら感やぷちぷち感があり美味である。一般的にバターを加えるのはモロッコ風、オリーブオイルを加えるのがチュニジア風とされている。
クスクス鍋でクスクス粒を炊く場合、クスクス粒に水を含ませてから指で塊をほぐし、クスクス鍋の蒸気で蒸してから再びほぐし、塩とバターやオリーブ油を加え、もう一度蒸して仕上げる。別鍋でクスクス粒を炊く場合、一人当たり200cc相当を目安に、それ相当のクスクス粒、ほぼ同量のぬるま湯とごく少量のバターまたはオリーブオイル、少量の塩を加え、5分程度火にかけて炊き、火を止めた後さらに数分蒸らす。ぬるま湯とバターの代わりに、マグリブの家庭で行われているように、タージーンの汁や脂を用いても良い。この場合クスクス粒に既に味が染み込むことになり、風味が向上する。
家で一人ぶんを作る気にはとてもなれない。本当に手間がかかる。
そのぶん、ムスリムにとって大切な金曜日にいただくご馳走なのです。
私としては仕事の疲れも溜まった金曜日、花金のクスクスなのです。これからは毎週金曜のランチクスクスが楽しみになりそう。
楽しみがあるから仕事も頑張れる。
少しずつ、二年かけてモロッコを紐解いていこうと思う。
来週もおいしいクスクスを食べるために頑張ります。
「ビスミッラー」(いただきます)
続く。