大興奮の納豆
私と親しい人たちの間では、私がとても食いしん坊で、パンよりお米派であることは有名なこと。「私と言えば、お米」と何人かの女友達に言われている…恐ろしい代名詞を頂いたのである。
定食などを注文するとしても、ご飯の大盛無料なら大盛にするし、おかわり自由なら、おかわりしていた。
モロッコでもお米は売っているし、日本米に近い品種のものもあり、たぶん他国よりも質の高い和食を食べて暮らせるのだろう。でもモロッコでは、主食はパンが主流であり、ご飯の付け合わせになるような食事があまりなく、最近ご飯から遠くなっていた。パンにオリーブを挟んでオリーブオイルにつけてたべるのが最近のブームである。美味しくていくらでも食べられる。
日本にいたときにモロッコへ来るための準備として、生活道具の処分したり、モロッコの食生活を見据え生活改善したなかで、たぶん自分しかしてないであろうことが、2つある。
お米を鍋で炊くこと。
納豆を食べずに生活すること。
炊飯器がなくてもお米があるなら、ご飯を食べたい。そして、より美味しくご飯が食べたい。そのために訓練しておく必要があると考え、約1ヶ月間土鍋でご飯を炊いて練習した。
結果的には、一回目で芯が残り、二回目で下が焦げて、三回目で大成功であった‼そして、その土鍋ご飯が美味しいこと‼
炊飯器で炊くよりも早く出来上がるし、断然美味しいし、もっと早くこの美味しさを知っていれば…と思うほど。
納豆は、もともと大好きで、3パックセットになったものを買っても一日家にいたら、毎食納豆を食べて一日で無くなってしまうこともあるほど、納豆に依存して生きてきた。
お米が手にはいったとしても、納豆は厳しい。(大豆があるから、作ろうと思えば作れることをあとになって知った。)
一人暮しの最後は家の中でキャンプをするような生活。早々に布団を実家に送ってしまったため、家の中で寝袋で寝ていた。夜勤の仮眠ベッドのマットレスが快適過ぎてうっかり寝過ごしてしまったり…そうすると、寝袋よりも寝心地よかったんでしょ?と同僚に笑われた。
納豆を断つための訓練をするほど納豆を愛してやまない。訓練が必要だと認識してからもどうしても食べたくなり、ついつい欲に負けて買ってしまったりもして、こちらの事前訓練は難航した。
そんな私が、実際に納豆を断ってはや4ヶ月。幸運にもおかめ納豆と感動の大興奮の再会を果たした。
そう!!!!この パッケージ!!!!
そして!!!!この タレ!!!!
おかめ納豆をこんなに喜んで写真を撮る日本人は、一体どれくらいいるのだろうか。
私の大興奮は、たぶん他の人の共感を得ることはないだろうが、納豆に大興奮なのです。
感無量です、これこそ、納豆。
こっちの人たちは日本食=寿司!!!!
と言うけれど、私にとっては、これこそ真の和食。でもこの感覚は東日本出身の人だけなのでしょうか?
日本を出る直前に突然母が「これ、もらったから持ってきな」と持たせてくれた海苔を投入!!!!
先日の味噌も投入!!!! キャベツの味噌汁を作成。
全て、この日に納豆が来るのを待っていたのではないかという和食の完成度の高さ!!!!
ご飯を炊いて納豆をのせる‼!!!!
海苔にご飯をのせ納豆をのせ、贅沢にも口いっぱいにほうばる。一番好きなご飯の食べ方がまさかモロッコで出来るなんて…
納豆がこんなに美味しいなんて‼‼
納豆はどうしてこんなにも美味しいのか。この味を、この食感を、なぜ美味しいと感じるのか日本人!?
30年近くかけて染み込まれた、美味しいと感じる味覚の感覚。
ご飯はやっぱり納豆と。
キャベツの味噌汁って、どうしてこんなにキャベツが甘くなるのだろう。
ご飯、約2合程をたいらげる。
美味しい。
幸せをありがとう。日本人でよかった。
食後も、体の中に納豆ご飯とお味噌汁があると思うだけでなんだか幸せを感じる。
続く。