卒業パーティ

医師免許取得後に、新生児のエキスパートの研修のために、医師が研修に来ていたが、この度をもって卒業となったそうだ。

8か月間、当院で研修していたとのこと。時には教授の罵声を浴びたり、思うように赤ちゃんの経過がいかずに、悲しい思いをしたことも数知れず。ラマダーン中は倦怠感で朦朧とする意識のなか必死でケアしたり…

そんな彼女たちが卒業していくため、お菓子とジュースでパーティをした。

日本では考えられないが…病棟フロアの中にテーブルとお菓子、ケーキ、ジュースを用意し、みんなでおしゃべりしながらいただく。その間、面会は中止して外で待っていてもらう。モニターのアラームはいつもの如く鳴り響いているが、ここではアラーム対応よりも、みんなの労をねぎらいあう方が優先。私も一緒にお菓子とジュースをいただく。病棟に入ってすぐに良くわからない頃に、不安そうな私に英語でいろいろ教えてくれた優しい女医さんたち。彼女たちがいなくなるのが本当に寂しい。彼女たちにとても救われて過ごしてきたことを気づかされる。

彼女たちが、今後モロッコの子どもたちの健康を担う立派な医療者になることを願うばかり。

10年後、30年後が楽しみである。みんな、おめでとう。そして、ありがとう。

一気には変われない、きっとこの国のペースで少しずつゆっくり良くなっていくだろう。

 

また、新しい医者がくるだろう。

気持ちを切り換えて、全ては赤ちゃんと家族のために。

 

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続く。